朝涼

01

2023年2月14日
斉藤×矢島は あしのさき に強引なくちづけをおとしました。
それは”愛おしくて仕方ない”という言葉の代わり。
https://shindanmaker.com/561116
上記を途中まで書いて、先が浮かばなくなったので供養。ほまち。

 跪くことなどプライドが到底許しそうにない男が、場所とシチュエーションを限定して、いとも簡単に躊躇いなく膝を折る。
 一番目は、彼自身の寝室。
 二番目は、本庁の会議室。
 三番目は、矢島の部屋で。
 上質な生まれ、良質な生活で生きてきた斉藤は、立場で言えば人を跪かせる方だ。そんな男が矢島の足元に、躊躇いなく膝を折ることに、感情が動かないわけがない。
 じっと、視線を外すことなく男の一挙手一投足を見守る。
 足首を靴下の上から指で包み、そのまま太腿へと滑らせる。体温の違いで冷たく感じてひくりと足が動いた。
 斉藤はそれを気にすることなく、スラックスが許す限り中で指を這わせ、筋肉に沿って指に力がこめられる。マッサージのように強弱がつき、下から上へ、上から下へと動かされたら、それだけで気持ちがいい。
 長い指が矢島の足首に纏う伸縮性のある靴下に引っ掛かり、そのまま外された。窮屈から解放され、ほっと息をつく。
 逆の足も同じように太腿をマッサージされると、気持ちが良くてうっかりもっとと言いそうになる。
「ここ、筋肉固くなってるぞ」
「あー、ここ数日歩き回ってるから」
 ストーカー被害に悩む女性からの通報があり、その裏取りのため監視カメラの映像集めやストーカーの動きを見るために歩き回っている。
「い、て」
 ぐいと筋を揉まれると、ズキリと鈍い痛みが足に走った。足を浮かすが、斉藤の指から逃れられるほどの動きではなく、指はそのまま無遠慮に筋を這った。
「運動不足なら解消させてやろうか、ここで」
「はぁ?」
 斉藤は矢島の靴下を取り払い、足の裏を掌で支えた直後、一気にそこを持ち上げ親指の足の先に唇を当てた。――矢島と視線を合わせたまま。目元だけで笑いながら。
「なッ……っ! 汚ぇだろ!」
「潔癖だな」
「変態野郎っ」
「どれだけ純粋なんだお前」
 足を引こうとするが、足の裏から掌で抑えられてしまえばそれも敵わない。
 足の指を軽く噛まれ、洗っていない足を舐られているという嫌悪感が鳥肌を立たせる。
「……は、っ」
 気持ちが悪いのに目が離せない。
 足の指を丸め込んでも、その指の間に舌が這い逃げさせてくれない。濡れた感触と、感じる冷たい空気の動きが肌を敏感にさせていく。

「可愛いがすぎるな」
「……視力検査受けてこいよ」
 可愛いとは正反対にいる矢島に、飽くことなくその言葉を浴びせる斉藤に怒りよりも呆れが先立つというものだ。
 外面も内面も、可愛さなどどこにもないというのに。